来年デビュー30周年を迎える永井みゆき(テイチクエンタテインメント)が新曲「雨の越後路」(作詞:たかたかし/作曲:弦 哲也/編曲:猪股義周)を発売。「この作品で実績を作り来年の30周年をいい形で迎えたい」とインタビューでそう語った。
新型コロナウイルスの影響で音楽界は停滞しているが、そんな合間を縫ってそれぞれが工夫を凝らしたPR活動に専念している。永井もそんな1人。「でもほんとうはお客さんの前で生の歌を聴いてもらいたいのが正直な感想です」とは本音だろう。ただ今はそんなチャンスをじっと待っている辛抱の時だ。
新曲は初めての新潟が舞台だ。永井の代表作でもあり今なお歌い継がれているデビュー曲「大阪すずめ」のたかたかし&弦 哲也コンビによる作品で永井にとってはもうお馴染みとなった旅情演歌だが、イントロからスケール感を感じる傑作に仕上がったし、主人公になりきって切ない女心を表現したところに永井の成長を感じた。


新曲シングルCD「雨の越後路」

「新潟はデビュー前からお世話になっているたか先生の故郷でもあり地元の月岡温泉をイメージして書き下ろして頂きました。実現できとっても嬉しく思っています。私自身、温泉がとっても好きで仕事で色んな所に行った時は必ずといっていいほど温泉に浸かります。この月岡温泉は美人の湯としても有名なんですよ」。
新曲は本格派演歌だけに時折気負いを感じる。「どうしても絶唱したい、そんな気分になる作品なんです。レコーディングはそれほど時間がかからなかったんですが、抑えることに苦労しました(笑)」と。

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発売は5月20日。ちょうど新型コロナウイルスで世はまさに自粛ムード。永井もキャンペーンやイベントがことごとく中止・延期を余儀なくされているが、キャンペーンの再開に向け準備を整えている。「今はただただ新型コロナウイルスの収束を待つばかりですが、私にとっては来年が大切な30周年ですので何としてもこの作品をヒットさせ大きな節目でもあります30周年を迎えたいとの思いです。30周年は地元(大阪・岸和田市)でディナーショーかコンサートを企画したいとの思いで頑張ります」と結んだ。

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また、話題のひとつにNHKの朝ドラ「エール」でも登場人物として描かれている古賀政男作品の「東京ラプソディ」(作詞:門田ゆたか/作曲:古賀政男)(=1936年テイチクより藤山一郎氏の歌唱によって発売され35万枚の大ヒットを記録した作品)をベイビー・ブーのアカペラコーラスでみゆき&舞(永井みゆき&みずき舞)がカヴァーしているのも必見だ。

*「東京ラプソディ」Vol.4 / みゆき&舞(永井みゆき&みずき舞)&ベイビー・ブーのサイトはこちら⇒★テイチクレコードチャンネル

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*記者のひとりごと
永井との出会いは勤めていた新聞社があった中ノ島の橋のたもとでデビューが決まっていたレコード会社の宣伝マンに頼まれ写真を撮ったのがきっかけ。デビュー後は演歌では当時画期的と言われたライブハウスでのイベント「私を世に問う演歌ライブ」(現・大阪発流行歌ライブ)、「KOBE流行歌ライブ」に何度も出演してくれた。ともに永井が最多の出演記録を持つ。デビューのきっかけを作った「関西演歌大賞」(’89年/読売文化ホール)でのステージは今も鮮明に覚えている。「演歌界の逸材」とメディアは称賛した。記者もそんな1人だった。そんな永井との付き合いはもう30年以上だ。新曲の度に取材しているが、その真摯な態度はデビュー以来、一向に変わらないし、こちらの質問にもテキパキと答える。温泉も好きだが、お酒も(特に日本酒)も好きで美味しい銘柄が次々と出てくる。出身は大阪・岸和田。岸和田と言えばだんじり祭り。毎年この時は必ず帰省するが今年は残念ながら中止になったが、だんじり祭りの話になるといきなりヒートアップする。今年は自宅でビデオを観ながら鋭気を養うのだろうと想像する。そんな喜びは仕事の充実があってこそ味わえるものだ。

*岸和田だんじり祭りのビデオは地元のCDショップヤングレコード店にて絶賛発売中!