TOPインタビュー:井上由美子(キングレコード)
§ TOPインタビュー
―2020年からデビュー16年目に入られますが今日までを振り返っての印象をまずお聞かせください
実感が湧かないですがあっという間の15年間でした。振り返ると自分自身それほどの変化はなかった様に思いますが一方で、果たしてこれでいいのか―、そんな反省もあり少しずつですが焦りの様なものもがあるのも確かです。色々ありましたが歌手をやめたいとか、後ろめたい思いはありませんでしたし、素直に楽しい15年を経過できた事はとても恵まれていると思っています。
―最新作の「野付半島」は1人の女性の切ない恋物語ですがこれまでにないタイプの作品に仕上がっていますね
タイトルの通り『野付半島』は北海道東端部に伸びる半島で、まだその地を訪ねた事はないのですが最果ての地かな…と想像しています。作品についてはこれまでにないメロディーラインなのでとても嬉しいです。スケール感のある作品ですので全力で歌うとカロリーを相当消費しますし、フラフラになりますよ(笑)。ディレクターにも声をガンガン出すようにとハッパを掛けられましたが、レコーディングはすんなりと進みました。徳久先生の作品は今回が初めてですがコブシをしっかり入れた演歌ではなく、どちらかと言えば歌謡曲っぽい作品のように思います。そういう意味では新たな発見もあったし、理想に導いてくださる完成度の高い望みを託した作品をいただけたと思っています。
ただ、私自身は感情を入れたいタイプなのでステージでこの作品を歌う時はCDの良さを踏まえたうえで、その時々の気持ちを込めながらメリハリを付けた生歌の良さをしっかり出していきたいと思っています。
―今回の新曲はシングルとしては初の3曲入りですね。以前、発売して評判の良かった「高梁慕情」が7年振りに復活した背景には地元ファンからの熱い要望があったとお聞きしていますが
ご縁があり岡山県高梁市を舞台にした望郷演歌の『高梁慕情』を歌わせて頂いております。同じ作品が再びシングルに収録されるというのは中々無い事ですがずっと歌い続けてきた結果でしょうか…、心強さと嬉しさが交錯しています。この作品を歌った事でいろんな方々との素晴らしい出会いが沢山あり、高梁市を訪問する度に故郷に帰ってきた、そんな思いがあります。とくに作詞をして頂いた伊藤謙介先生(高梁市出身で元京セラ代表取締役会長)には今も大変お世話になっております。初めて高梁市を訪問した当時(伯備線の)最終電車でホームに降り立った頃にはもう辺りが真っ暗闇で、駅とかいろんな看板を見るにつけどこか寂しささえ感じた事を思い出します。でも、翌日現地の方にお会いすると心が温まり安堵感が込み上げてきたのを今ではしっかりと覚えています。
2013年から『備中高梁“笑顔で”伝えたいし!』を務めさせて頂いておりますが、2020年3月15日(日)には地元の高梁市文化交流館で「井上由美子ミニコンサート&高梁カラオケうた自慢」を開催しますので皆様も是非、ご来場ご参加下さい!
―ところで、永井裕子さんとのユニット「なでしこ姉妹」としてもご活躍されておられますね
なでしこ姉妹「ハイヤが聞こえる港町」(2019/6/5発売)
活動する上で何かプラスになれば、との思いから結成して今年で9年目になります。CDリリースも不定期ですがこれまでにシングル6枚、アルバム1枚を発売させて頂いています。これだけ長く続けて来られるのはとても喜ばしくてめずらしい事だと思っていますが、お互いにほど良い距離感を保っているのがいいのでしょうか…。
―ところで今凝っている事は何かありますか
(にっこり微笑みながら)玉置浩二さんにハマっています。シンガーとしてはもちろん実力派の方ですし、私が子供の頃から知っている有名人で憧れの方です。CDを聴きながら研究させて頂いておりますが、聴く度に更に歌が進化していて声もしっかり出されておられる所に逞しさを感じます。
―最後にこれからの目標などをお聞かせ下さい
人の心に役立つ様な存在感のある歌手を目指したいですね。そのためにはどんなに小さいステージでも楽しく感動していただけるものにしたいと思っています。
―20周年、30周年に向けて更なる飛躍を期待しています
有難うございます。皆様のご期待に添えるよう精進していきますのでこれからも応援宜しくお願いします!
≪記者のひとこと≫
大変失礼な話だが井上由美子の事は「大阪出身でパチンコが好き」くらいの認識しかなかったが、個人的な話になるが縁があり記者の出身地である岡山県の城下町・高梁市を歌った望郷演歌「高梁慕情」との出会いで一気に親近感を持つに至った。担当プロデューサーの力添えで再度収録された事に感謝している。彼女のステージはここ数年よく観る。歌唱力、テクニック…等々歌手にとっての必須条件は合格点を取っているし確実に進境している1人だ。ただ、性格なのか貪欲さに欠ける面があるように思う。彼女の歌は演歌の中では俗に言う正統派だ。野球に例えるなら一貫して直球で勝負してきた。時には変化球もほしいが今回の新曲は変化球ではかないが直球に更にスピードが増した,そんな印象を持った。これまでの路線を踏襲しながらも安定感のある歌唱力に更に磨きを掛けた作品だが、これまで以上に彼女の方向性が鮮明に出たと言える。流行歌の世界はカラオケで歌われる事がヒットへの近道であることは重々承知しているが「これぞプロの歌」―思い切ってそんな作品にトライしてほしいネ。今回の新曲は井上の今後を左右する作品だが、彼女が言う生でどんな魅力が出せるかが分岐点だろう。完成度の高い今回の新曲を彼女がどう料理するか興味津々だ。
*ブログはこちら⇒演歌歌手 井上由美子オフィシャルブログ:なんでやねん!?
井上由美子:新曲「野付半島」プロモーションビデオ
〔プロフィール〕
出身地:大阪府藤井寺市生まれ
生年月日:9月10日
趣味:パチンコ、秘湯探し
特技:マッサージ(受けるのが特技です)
好きな食べ物:焼肉(ウルテ・ミノ)、しゃぶしゃぶ、ステーキ、さくらんぼ
好きな色:白、ピンク、黄色
好きな花:かすみ草
好きな言葉:一生懸命
PR活動
2011年~千葉県「富津市観光大使」
2013年~岡山県「備中高梁“笑顔で”伝えたいし!」
2015年~兵庫県「城崎温泉魅力PR大使」
2016年~三重県「四日市市観光大使」