気軽にしかも低料金で楽しめるカラオケ。20世紀最大の娯楽文化としてすっかり定着した。

 どのように誕生したのか確固たる定説はないが、カラオケは関西が発祥の地といわれて久しい。カラオケについて改めて検証することにした。

 1971年ころ神戸市内のスナックでプロ歌手の伴奏用テープを使ったものが出現。これが業務用カラオケのはしりという説が業界に根付いているが、カラオケらしきものはその以前からもあった、と全国カラオケ事業者協会発行のカラオケ歴史年表で報告している。

 当時、筆者はこのテープを開発したカラオケメーカーを訪ねたことがある。もう随分前の事で記憶は鮮明ではないが事務所でテープ用の素材を制作、商品化していた光景を覚えている。それがカートリッジ式カーステレオの機能を応用した8トラックだ。

 スナックなどに持ち込まれた業務用カラオケとして商品化された最初の商品といってよかろう。曲の歌い出しが一発でできるようにしたのが最大のウリだった。(次号へ続く)