’93年に母との絆を歌ったデビュー曲「浪花の母」がいきなりスマッシュヒット。その年の音楽祭で新人賞などを獲得したキングレコードの夏木綾子の新曲「木曽の雨」(作詞:瀬戸内かおる/作曲:岸本健介/編曲:前田俊明)。デビュー以来、新曲が出る度にキャンペーンで全国行脚。そのひたむきな活動を背景に厳しい演歌界の中で今なお第一線で活躍している。まさに「演歌は地道なキャンペーンなくしてヒットは生まれない」を実践している1人だ。


新曲「木曽の雨」

通算38枚目となる新曲はこれまでの夏木のイメージを払拭するような淡々と軽めにしかもシンプルな作品になったのが特徴的。夏木は「歌いたい気持ちになるときも激しく歌わなくてもこの作品の良さは出ると思います。全体的に優しさが出ているし同時にとっても心地よい作品です。それだけこの作品には力があるということでしょうネ」と作品について自らそう語る。

同席した夏木の師匠でもありデビュー以来、夏木の作品を手掛けているヒット・メーカー岸本健介氏は「やっぱりカラオケというメディアを意識せざるを得ない。作品はアーティストありきだが、この作品については歌いやすい、そんな声を多く聞く」とこれからカラオケファンにどこまで浸透させるかも1つのカギを握っているという。
新曲は「眉山の雨」「金沢しぐれ」に続く3部作の完結編でもある。

その夏木も早いものでデビューして28年。
「あっという間でしたね。デビュー後を振り返って考えることはこれまではなかったが、最近は色々と考えることが多くなってきましたね。でもこれまでの作品の1曲、1曲に思い出は沢山あります。この28年間、地道に活動してきて色んな方々とお会いしご支援してもらっています。夏木の作品だったら聞かなくても買ってあげるよ、そんなファンも増えました。嬉しい限りです。歌は勿論ですが人間的な繫がりも必要ですね。これからもそんなファンとのスキンシップを図っていきたいです」と感慨深げにこの28年をそう述懐する。

また、奥さんへの感謝の気持ちを歌ったカップリング「倖せあげるさ」(作詞:久住昭吾/作曲・岸本健介)も心地よい倖せ演歌に仕上がった。9月に発売したアルバム「夏木綾子全曲集」も好評。
発売早々からキャンペーンをスタート。「まずカラオケファンの方々に聴いてもらい覚えてもらうことが先決です」とヒットへの必須条件でもあるカラオケサークル回りを皮切りにメディア対応等がしばらく続く。