何が何でも演歌歌手になりたい。そんな強い意志を持ち続けていたのが日本クラウンの新川めぐみ。移籍第2弾として発売した新曲「三陸海岸」(作詞:万城たかし/作曲:徳久広司/編曲:石倉重信)」がヒットの兆しを見せている。このほど開催されたイベントで来阪、ステージの合間を縫って新曲などについて聞いた。3歳の時に母親の影響で演歌に目覚めた。以来母親のスパルタ教育の元、演歌に没頭してきた。「ちびっ子スターコンテストグランプリ受賞」(5歳)、「TBS街角TV優勝」(8歳)、「NHK-BS歌のなる木カラオケ勝ち抜き戦チャンピオン」(10歳)、「第一興商主催=全日本カラオケグランプリ2005関東地区代表」(21歳)等々、歌手への登竜門的存在である色んなコンテストで数々の賞を獲得した経歴を持つ。2006年にちあきまみの芸名で「ふられちゃったよ」でデビュー。その後、同じ事務所だったキム・ヨンジャの前歌歌手として歌を磨いてきた。もうデビューして14年。芸名も今回で3回目。紆余曲折を経験しながらも歌への情熱を持ち続けてきた。この世界は歌が上手だから売れる、というものではない。うまい歌というより「いい歌」の方が売れる、そんな世界だ。その背景にはカラオケというメディアが存在する。

ところで新曲「三陸海岸」が好調ですね。

「ありがとうございます。この作品は主人公の女性が別れた人の事を思い出しながらひと駅ごとにその人を忘れようと1人旅に出る、そんな作品です。これまでの作品はどちらかといえば張り歌というか、熱唱タイプの作品が多くどんな作品を歌っても張り歌になっていました。でも、今回は徳久先生にとってもいいメロディーを付けて頂き、歌謡曲系の作品になりました」

これまでのコテコテの演歌色を払拭。彼女の新たな魅力が出た。と言うより試行錯誤で掴んだ目指す路線にやっとたどり着いた。演歌のいい部分を残しながら歌謡曲ティストを盛り込んだところにこの作品の最大のポイントが潜んでいる。カラオケ好きにはぜひ「挑戦」してほしい。この作品が完璧に歌えたらカラオケの上級者として認められること必至。

「これまで路線的には試行錯誤の連続でした。でも今回はファンの方々のご意見や反応を見ながら作品作りに入りました。私と担当ディレクターさんとの意見も一致したし無理なく入り込めた作品です。徳久先生とお合いした日に先生がギターを弾いて下さりその場で完成したんです」。
これまで所属していた事務所からも独立。「やっと念願が叶い独立出来ました。これまで何度も落ち込んで気分的にも苦しい時期もありましたが、今思うと諦めないで良かった、そんな気持ちです。なかなかやりたいことも出来ませんでしたが独立を機に私なりに視野を広げていきたいと思っています。勿論簡単な事ではないですが、毎日がすごく楽しく気分的にもいいです。前向きにしっかりと取り組んでいきたいです」。

キャンペーンも順調の様ですが―

「はい、とってもいいスタートが切れましたし、デビュー以来最大のキャンペーンです。レコード会社のスタッフの皆様に感謝の気持ちで一杯です。この作品にはそれなりの自信を持っていますし、これから1年間この作品をしっかり売っていきたいと思ってます。是非、代表作品にしたいです」


新曲シングル「三陸海岸」

発売後に所属のレコード会社から「三陸海岸」のCDが届いた。彼女の存在は勿論、知ってはいたが失礼ながらそれ程気にはしてなかった。取材当日、生のステージを観て同時に新曲を聴いて「おっ、いいねぇ~」なんて呟き同時に現場で歌は生のステージに限る、そんな思いを改めて感じた一瞬だった。これまで限られたファンだけを相手にしてきたきらいがあったのではと想像する。しかし長い歌手生活の中にあって、これまでのスタイルを変えていかなくてはいけない時期がある。それに気付いたのが少々遅かったか…そんな印象だが、この「三陸海岸」は彼女にとって再出発にふさわしい作品となった。流行歌路線は確実に歌謡曲志向に向いている。その変化に自ら飛びついたのは彼女の先見の明があったのだろう。せっかく掴んだチャンス。生かすも殺すも彼女の努力次第だ。