「このライブのタイトルの“碧波(へきは)”は、青い海、なだらかな波をイメージしてファンの方と名付けました。これからも和歌山で公演をするときは必ず“碧波”を添えたい」―。

巧みな歌技にステージでの“ムダ”のないトーク、加えてブロンドヘアに変えてまで歌手「西山ひとみ」を印象付けることに絶え間ない努力を続ける姿勢に多くのファン(特に女性)が共鳴するのも頷ける。そんな西山ひとみ(テイチクエンタテインメント)の「碧波~へきは~Live in Wakayama」が先頃、和歌山の和歌の浦アート・キューブで開催され、スペシャルゲストに迎えた猪股義周(ピアノ/作・編曲家)と坂元愛由子(バイオリン)の演奏によるアコーステック・ステージで観客を魅了した。

昨年のテイチク移籍第1弾シングル「ひとあし遅れ」、続く第2弾「裏切りの花」など鍛錬された西山の生歌を聞こうと集ったファンで会場は満席。そんな中、南紀・和歌山の碧い海を連想させるブルーのドレスで「愛人霊歌」を歌いながら現れた西山は「皆様のご支援で和歌山での初ライブを叶えて頂きました。歌手のきっかけを作ってもらった古巣のテイチクレコードに再び移籍できて、もう2枚のシングルを出して頂けたことを感謝しています」と挨拶し「裏切りの花」「冬ホテル」を歌う。

福島県生まれ埼玉県川口市育ちのスポーツ万能の西山の周りには常に多くの人が集い慕うまでの存在に―。幼稚園の先生を務めていた頃に突然湧いた歌手としてのデビューは1987年「難波女の演歌やねン」(テイチクレコード)だった。


ステージではこれまでの歌手生活を振り返り、「この31年間は何故か、裏切られた、捨てられた、泣かされた、の作品ばかり…。その中でも私の歌手人生には欠かすことのできない歌があります」とアルバム「Song of LIFE」から名曲「小島の女 2018」を猪俣氏のニュー・アレンジで歌った際には客席が静まり返った。「そろそろ“哀しい女の歌”から脱皮したいなと思っていた矢先に移籍第一弾に決まったのが最愛の人との別れ(死別)の歌でした…。でも、気付いたんです。哀しい歌は愛を知っている人の歌なんだと。そんな方のために先生方が作って下さって歌わせて頂いております」とのトークに乗せて歌う「ひとあし遅れ」。


そして、いよいよこのライブの見所が始まった。猪股氏のニュー・アレンジの「どしゃ降りの雨の中で」のリズムに乗って客席から登場した西山はファンとの握手を重ねてステージへ。この日が初の試みとなる「アコースティックゾーン・スタイル」と名付けたコーナーでは以前から親交のある猪俣氏と坂元氏が奏でる9年前のオリジナル「悲しいね」、憂いを帯びたピアノの音色と溶け合った語りで始まるシャンソン・ナンバーの「行かないで」「小心者」に続き、猪股氏のアレンジで歌う「裏窓」では西山ワールドに引き込まれた観客の拍手で大いに沸いた。

また、猪俣&坂元氏のデュオでは音楽のジャンルを超えた数々の名曲を2人ならではの世界観で演奏するシーンは必聴ものだった。後半はゲストの生駒尚子やれいかがそれぞれの新曲を披露したほか、3人揃って「勝手にしやがれ」を歌うなど賑やかなステージを展開。ラストでは「今日は四国、山口、大阪、名古屋、千葉や埼玉からもたくさんの皆様にご来場頂いております。ファンの皆様のご縁で今回、和歌山にもファンクラブを作って頂きました」と感謝しきりの西山がジャジー・ナンバーから「ハートブレイク・カフェ」、そして新曲「裏切りの花」、アンコールには「愛の賛歌」を熱唱し幕を閉じた。


8月11日(日)名古屋・栄 東急REIホテルにて「Casablanca Live 99 in NAGOYA」、


11月4日(月)大阪・心斎橋のSOMAにて「First time Live Riverside in Osaka」、

12月1日(日)埼玉県でのクリスマス ディナーショー、


2020年3月15日(日)静岡・LIVE ROXY SHIZUOKAにて「木犀LIVE」を開催する。