北島三郎の秘蔵っ子として歌番組からバラエティー番組まで幅広く活躍中の大江 裕(日本クラウン)が11月30日、出身地の大阪・岸和田の浪切ホール(大ホール)でデビュー10周年記念凱旋リサイタルを行った。当日は同郷の三門忠司、永井みゆきらとともに任命された岸和田市観光大使就任記念も兼ねたもので会場には地元のファンは勿論、遠くは北海道や九州方面からもファンが駆け付け会場はアットホームな雰囲気に包まれ、大江の一挙手一投足のステージに最後まで拍手と声援が送られた。ステージではデビュー曲の「のろま大将」から最新作「大樹のように」などアンコールを含め33曲を熱唱した大江。「いつまでも北島先生の後をついていきたい」と感慨深げに語った言葉が印象的だった。

午後5時。ステージのスクリーンにこの世界に入るきっかけとなった明石家さんま司会の人気番組「さんまのSUPERからくりTV」に出演した当時の映像が投影された後、生バンドを従えデビュー曲の「のろま大将」でオープニング。「改めまして岸和田の皆様、それ以外の皆様大江裕です。この浪切ホールで歌うことが憧れでした。今日は最後まで思い切り歌を届けます。」と挨拶。続いて披露したのは「幼いころから良く歌ってました」という「岸和田音頭」(オリジナル作品は水前寺清子)、「河内おとこ節」を元気良く歌った。続いてひばりメドレーとして「悲しき口笛」、「真っ赤な太陽」、「お祭りマンボ」を届けた後、衣装替え。「お富さん」、「ちゃんちきおけさ」、「ああ上野駅」など昭和メドレーを歌いながら客席ラウンド。1部最後は師匠・北島三郎メドレー「兄弟仁義」、「歩」、「函館の女」、「竹」、「北の漁場」を熱唱した。

休憩を挟んでの2部は日本髪と着物姿で妖艶な女形に変身、「こころ雨」を歌ったほか「越後情話」では華麗な舞を披露した。「初めての女形いかがでしたか。小学4年生の頃に踊りを習ってましたので一度試したかったの」と女形に挑戦した訳をそう語った。この後、演歌界の重鎮・大月みやこ、美川憲一、八代亜紀、中村美律子、鳥羽一郎、氷川きよしからビデオによるお祝いメッセージが届いた。ここで同じ事務所の先輩であり北島兄弟を結成した北山たけしがサプライズゲストとして登場。好評の「ブラザー」を披露した。後半は「夕焼け大将」、「御免なすって」、「檜舞台」、「みかんの故郷」などオリジナル作品を一気に歌い上げた。途中、永野耕平岸和田市長がステージに登壇。岸和田観光大使のタスキを大江にかけ「あなたは岸和田の誇りです。頑張ってください」とエールを送った。ステージはアンコールの「まつり」で終演となった。なお、当日はデビュー前から祖父と訪問していたという老人ホームから25名を招待した。 


休憩を挟んで約2時間半。大きな身体を揺らしながらステージ狭しと愛嬌を振りまきトークでは笑いを誘うなど大江のキャラを最大限に発揮した。「笑顔があれば自分も変わる」そんな自負がきっとあるのだろうと想像する。幼い頃から勇気づけてくれた地元・岸和田での凱旋コンサートに大江自身手応えがあったのでは―。それにしても大江の歌唱力といいサービス精神旺盛な様はお見事の一言。あの大きな身体から繰り出し強烈に詰め寄ってくる歌唱力は大江の大きな武器である。これからもっともっと感性を磨いてほしいネ。

リハーサル後のコメント会見では、「地元岸和田で開催するソロのコンサートは今回が初めてです。それがたまたま10周年という節目となりました。地元の方々にいい所を見せたいとの思いが強いです。とにかく皆さんに喜んでもらうことが一番だし恩返しはしっかり歌うことです。アンコールを含め全33曲ですが構成についてはあらかじめ作家の先生にこちらの思いを伝えましたが内容的には自分が描いていた内容と余り変化はありませんでした。18歳で上京しましたが、祖父の影響もあり演歌人間になりました。たまたま明石家さんまさんとの出会いがありこの世界に入ることが出来ました。演歌の師匠は北島三郎先生です。お笑いの先生は明石家さんまです。北山たけし先輩と北島兄弟という素晴らしい名前を頂き『ブラザー』という作品を歌ってます。来年は次の作品の予定もあります。いい結果を出して北島先生に恩返しをしたいです。今年はとってもいい、そして楽しい1年でした。感謝の気持ちで一杯です。来年は今年以上にもっともっとがむしゃらに頑張ろうと思ってます」と語った。