爽やかな笑顔と声が魅力的な日本クラウンの川野夏美が10月8日大阪市内のエルおおさかでデビュー20周年記念コンサートを開催。休憩を挟んで約2時間半全27曲を熱唱し、成長した川野の一挙手一投足に会場一杯に埋めたファンから惜しみない拍手と声援が飛んだ。午後4時、11人の生バンドをバックに「孔雀の純情」でオープニング。オリジナルは勿論、自ら挑戦と位置付けたカバー作品ではそれぞれの持ち味を出すなど合格点を取ったステージだった。

冒頭、「大阪は何かとご縁のある所です。今日は皆様と一緒に楽しみたいと思います、おおきに…・」と関西弁も飛び出す茶目っ気な一面を見せた後、「第一歩を踏み出した作品です」とデビュー曲の「あばれ海峡」を元気いっぱいに披露。トークの後は「兄弟船」「涙を抱いた渡り鳥」をカバー。「オホーツク海岸」「白いフェリーの船長さん」、そして代表作にもなった「九官鳥」「霧雨海峡」などオリジナル作品を披露した。前半最後は「アンコ椿は恋の花」で締めくくった。


休憩を挟んでの後半はあのホイットニー・ヒューストンの名曲「I Will Always Love You」でオープニング。「自分でもホイットニー・ヒューストンを歌うとは思ってもみなかったが、あのダイナミックな歌唱に憧れがあった。最後はスタッフに背中を押された」とこの作品を選んだ理由をそう語った。続いて歌手として尊敬するという天童よしみの「珍島物語」、島津亜矢の「海鳴りの詩」を持ち前の歌唱力でしっかり歌い上げた。後半もオリジナルとカバーを歌い分け、アンコールでは11月7日に発売する新曲「なみだ雲」(作詞:羽衣マリコ/作曲:弦 哲也/編曲:川村栄二)を披露し終演となった。

コンサートではホイットニー・ヒューストン作品にも代表されるようにステージでは自ら「挑戦」という言葉を何回も使った。川野にとって20周年コンサートは単なる集大成ではなく新たな第一歩、つまり成長への挑戦と位置付けたいのだろう、と理解した。新曲と同時にニューアルバム「20周年記念アルバム~明日へ~」も発売される。また、11月30日(金)は20周年記念コンサートのファイナルが東京・浅草公会堂で開催される。

*記者のひとこと*
川野夏美の魅力は愛嬌のある笑顔、と常々そう感じていたが今もその笑顔はしっかりとトレードマークとして定着している。20周年コンサートを観て「想像以上に成長した…」というのが素直な感想である。一時、和服にも挑戦したが今回はあえて和服を避け、ドレスで通した。ファン層が年配者だけに路線的には演歌志向だと思うしCDセールスの面でも演歌色の強い作品の方が売れるだろう。しかしだ、市場の現状は確実に歌謡曲志向にシフトしている。演歌か歌謡曲か、難しい選択だろうが、勢いのある若手のパワーなんて思いがけない所に出るものだ。まだまだ守りに入るキャリアではない。力で押す迫力で勝負してもらいたいネ。つまり「挑戦」である。