島あきの:北島三郎氏との同郷の縁で7月に「津軽海峡/こころの故郷」でデビュー

また、編曲の伊戸のりお氏も同じく北海道出身と、北海道にゆかりのある作家陣(原譲二は北島氏のペンネーム)が顔を揃えた。「誰からも好かれる歌手を目指したい」という島。大阪は今回が初めて。「どこを見ても感動です。観光気分で仕事に励んでます。ハイ。」と満面の笑み。
歌は小さい頃から好きだったが人前で歌うことはほとんどなかった、と当時を述懐する。そんな彼女にそっと手を差し伸べたのが姉だった。「元々人見知りするタイプだったので小さい頃から歌は大好きでしたが人前で歌うことはなかったんです。でも、地元の祭りで歌うようになったのは姉の後押しがあったからなんです」。20歳の頃からその祭りで彼女のオンステージが始まった。約10年続いたらしい。
そうこうしているうちに偶然にも北島氏との出会いがあり「歌ってみるか?…」との一言であるステージに立った。「ほんとうに運が良かったんです。感謝です」と当時を振り返る島。北島氏には改めてカバー曲6曲を聞いてもらった。結果は「声の色が悲しい…」そんな評価が下ったと聞く。
デビュー曲の「津軽海峡」は、彼女の売りでもある高音を生かした切ない女心を歌った作品だが、一方の「こころの故郷」の評価も高い。記者なりの感想では前者はデビュー曲にしては少々背伸びをしている感があると見た。後者は故郷の哀愁や郷愁が適度に見え隠れする、島にとっては等身大の作品と感じた。
どちらをメインにするか結構葛藤があったようだが、島自身は「どちらも大好きな作品なんです。でも『津軽海峡』を生で歌うと感情がぐっと出るんです。生の方がいい、そんな声が多くとっても嬉しいです」。
「北島先生からは『津軽海峡』は切なく歌いなさいとアドバイスを頂きましたし、歌手としてお客さんやスタッフに愛される人になりなさい。そして故郷に錦を飾りなさい、といわれました」。
まだどうこう評価する段階ではないが、じっくりと腰を据えて島の良さを出してもらいたい。