その安定感のある歌で男性演歌陣の中にあって独特の存在感を見せているキングレコードの西方裕之。5月に最新シングル盤「ぼたん雪」(作詞:一葉よう子/作曲:村田耕一/編曲:南郷達也)を出した。「今回の新曲は歌いやすいしシンプルで音域も狭い」―、そう新曲について語る西方。
前作の「忍び川」を彷彿させる西方の真骨頂ともいえる艶歌だ。

今回の新曲は日本音楽著作家連合主催の第32回藤田まさと記念新作歌謡作品コンクールのグランプリに輝いた話題作として作詞の応募約1000作品、作曲約800作品の中から選ばれたもので、テーマは“艶”。まさに西方にはぴったりのテーマで、応募した作家陣も西方の持ち味を十二分に出した傑作。「今回は艶歌に絞って募集しました。多くの作品が寄せられこの中からカップリング作品を含め2作品が残りました。メインの「ぼたん雪」は最初の印象は正直いって詞が少し長いかなと感じましたが、全体的な印象はとっても新鮮でしたね」という西方。女性の心情をさりげなくぼたん雪に例えた詞はまさしく女性目線で作られている。藤田まさと記念作品は5年前に発売した「忍野八海わかれ旅」に続く2作目。
「今回の新曲については正直不安もありましたが、ディレクターからは有名な先生でなくても作品ありきでいい、と。ただ自分の感性でしっかり歌えたのがいい結果として現れたように思う。この作品は両作家、ディレクターを含め皆の手作りなんです」と西方にありがちな気負いはない。「ぼたん雪」はマイナー調だが、カップリング曲の「なさけ雨」(作詞:佐倉咲/作曲:みちあゆむ/編曲:南郷達也)は高音を生かしたメジャー調に仕上がった。

急ぐこともなく、焦ることもなく、我が道を行く、そんなマイペースぶりが西方の持ち味だと想像するが、「ここまで来られたのはカラオケファンの支えがあったからです。カラオケは新曲の度に意識しています」とは本音だろう。そんな西方も3年後には35周年、年齢的には60歳、還暦を迎える。
「今年でもう32年です。ほんとうに月日の経つのは早いですね。デビュー当時はそんな事は到底考えていませんでした。厳しい世界ですが前を向いてがむしゃらに進しかありません」といつもひかえ気味でマイペースな西方にも危機感があるんかなぁ~と…。

10月10日(水)には大阪のホテルアウィーナ大阪で「西方裕之歌謡ショー」を開催する方向で準備に入った。お問い合わせはTEL.090-1130-4394 佐倉氏まで。