一作ごとにその成長が手に取るように伝わってくる日本クラウンの戸川よし乃が通算7枚目の新曲「松前半島」(作詞:円 香乃/作曲:岡 千秋/編曲:伊戸のりお)を発売した。出身地・北海道の松前半島を舞台に切ない女性を主人公にした意欲作で「代表作にしたい―」と発売前から自ら一人でディーラー訪問するなどヒットに向けて背水の陣で取り組んでいる。
2012年に「すずめは雀」でデビュー。「冬のすずめ」「宿なしすずめ」と“すずめ”シリーズ3部作で注目を集め、また力も付けた。
「今回の新曲はちょっぴり大人っぽい世界を歌った3連の歌謡曲志向の作品になりました。岡先生から届いたデモテープを聴き早く歌ってみたい、そんな衝動に駆られたことを覚えています。タイトルの『松前半島』は私の家から電車と車で8~9時間かかるんですが、どうしても現場に行きたいとの思いが募り現地に飛びました。風が強く波も荒々しい半島ですが海の色がとっても綺麗で美しかったです。その時の情景を浮かべながら歌ってます」と語る戸川。その時の情景を五感で感じたらしい。
また、今回の制作に当たってはサウンドを厚く、そんな意図もあった。「レコーディングの時に生意気にもドラムをもう少し強くしてほしいなど、色んな意見も出させてもらいました。この新曲は皆さんの思いがギッシリと詰まっています。ハイ」と目の輝きがいつもと違ったのが印象的だった。

しっかりと基礎を学び、感性も養ってきただけにデビュー当時から歌唱力には定評があったし、歌に安定感が更に増したのはこれから活動していく上で大きな武器である。
「戸川の歌は難しい、といわれてきました。小さい頃からコテコテの演歌で育ってきたためでしょうか。今回の新曲のレコーディングの時も岡先生から歌がうるさい、と注意されまして…(笑)。どうしても力が入るんです」と分かってはいるが気負い立つらしい。

そんな戸川も来年はデビュー7年目に入る。
「デビュー7年目、修行期間が7年、そして新曲が7枚目とまさにラッキーセブンです。私の中では節目で気合いも入ります。ある程度生活のリズムも分かってきたし、心のゆとりも少し出てきました。これからも皆さんに沢山のパワーを頂きながら前進していきたい。」と結んだ。

評判のいいカップリング曲「愛はコバルトブルー」は自身のアルバム「戸川よし乃 十二色~青~」からのシングル・バージョン。

*記者のひとこと*
デビュー6年。歌う楽しさ、厳しさを身を持って体験している最中であろうと想像するが、いつ合っても明るく陽気だ。こちらもついつい声が弾む。デビュー当時からその実力は折り紙付きだったが、歌に声に更なる進境を見せている。今回も作品的には合格点を取っていると見た。歌が難しい、そんな外野席の声なんて無視すればいい。これからも力で押す本格派にトライしてほしい。松前半島に立って熱唱する戸川の姿を想像すると鳥肌がたつネ。