カラオケの必須曲としてもう30年以上歌い継がれている「浮草情話」を代表作に持つ徳間ジャパンコミュニケーションズの森若里子が新曲「永遠の愛・恋文」(作詞:東 逸平/作曲:岡 千秋/編曲:伊戸のりお)を発売した。歌手生活35周年という1つの節目となる森若。「これまで色んなことがありましたがひと口でいうとあっという間の35年でしたね」と言葉を選びながら感慨深げに振り返る。

新曲は35周年記念盤として発売したもので、大正から昭和にかけて活躍した小説家・芥川龍之介の文芸作品「恋文」をモチーフにしたものでメロディーメーカー・岡 千秋氏の作品は約20年ぶり、シングルとしては31枚目だ。
「今回の新曲は出だしにそれなりの時間がかかりました。私は盛り上げるタイプなのでそっと出るのがとっても難しかったですね」とレコーディングは難産だったらしいが、表現に色っぽさをにじませながらそれなりにメリハリを付けた様はベテランならではの味と貫禄が見え隠れする。また、「恋文の小説のファンも多くそんな方々もこの新曲には興味を持っているようです」と小説との相乗効果もこれから期待できそうだ。カップリング曲の「しがらみ」は2001年発売の音源を再収録した。

現在、活動の場を広島から横浜に移したが、演歌は地道なキャンペーンなくしてヒットは生まれないことを35年経った今も実践している。毎年出すシングルに加えアルバム(全曲集)もコンスタントに発売しているのも、ミリオンヒットした「浮草情話」という代表作があることに加え多くのファンに支えられているためだろう。

*記者のひとこと*
歌手生活35周年といえばそろそろベテランの域に差し掛かる。デビュー当時のころ取材をして以来何回はあっているが、おそらく20年ほど会うってないと記憶している。紆余曲折があったらしいが真摯に歌に向き合っているところは昔も今も変わりはない。代表作の「浮草情話」を改めて聴いた。ちょうどカラオケというメディアが発展途上にあった時代と有線放送という連想がミリオンヒットを後押ししたことも確かだ。