◎ 新曲「おんな炎」動画メッセージ

◎ インタビュー

時に力で押してくる迫力と安定感のある歌唱力の持ち主の日本クラウンの花咲ゆき美。若手の成長株の一人だ。彼女の名前を全国区にしたのは最大のヒット曲「冬恋花」でありオリコン3週連続1位になった「冬の蛍」での演歌・カラオケファンへの浸透度は高い。デビュー以来、彼女の歌は妙に心をくすぐる魅力がある。しかし、昨年の11月に発売した新曲「おんな炎」(作詞:原 文彦/作曲:弦 哲也/編曲:川村栄二)はくすぐる、というよりドキッとさせる女の情念を見事に歌い上げた。その新曲にかける思いや将来の目標などを聞いた。

-今年の7月でデビュー10周年を迎えられますが、デビューから今日までを回想してみてどうですか
「デビューまでの5年間を(作曲家)新井利昌先生の元でレッスンをしていました。2~3年間は発声練習のみでした。デビューまで待ち遠しかったですが、デビュー早々はそれほどの実感はありませんでしたね。ただ一言でいえば無我夢中だったというのが本音です。デビューを待ちわびていた父がデビューの半年前に亡くなり、その後、父親代わりに指導していただいたレコード会社の偉い方もなくなりポッカリと穴が空いた時期もありましたが、何とか私なりに頑張ってきました。オリコン1位にはなれなかったのですが4作目の『冬恋歌』が代表作となり新井先生には何とか恩返しが出来たと思っています」

-8枚目の「冬の蛍」に続く「風泣き岬」では作曲家・徳久広司先生の作品にトライしてますね
 「新井先生には地声で勝負しなさい、と教わりましたが徳久先生の元では裏声を教わりました。徳久先生には新しい扉というか、新たな一面を引き出していただきました」 

-今回の新曲「おんな炎」はこれまでにない新たなテーマの意欲作で女の情念を歌っていますが、制作意図や自身の作品への思い、印象などを聞かせてください
「今回の新曲については担当ディレクターと色々とディスカッションしながら進めました。デビュー以来、私の作品は等身大のものが多かったんですが年齢的にもそろそろ大人の歌を狙ってみては、そんな意見が出ました。今回の新曲は私の年齢より10歳から15歳年上の女性の燃え上がるような作品にトライしてみよう、そんな結論に達し女の情念をコンセプトに生まれた作品なんです。最初は(作曲家)弦 哲也先生のテープを聞いて男性の声でも色っぽさがこちらにも伝わる様な作品だったことを覚えています」

-初めてトライする路線に迷いは?
「オケ録り(曲のみの収録)の時にはなかなか色っぽさが出なかったので弦先生に改めてレッスンをお願いしました。あなたと愛…の部分の感情の入れ方をしっかりレッスンしていただきました。それが奏功しいい方向に向かいOKが出ました」


-これまでのイメージと違いとってもハスキーな部分もあり、ドキっとした所もありますが…
 「そうなんです!『ハスキーな所は吐息を出すように』と弦先生から言われてましたが、この部分は先生にレッスンを受けなかったのにいい感じが出せて先生に褒められました(笑)」

-これまでの作品は演歌という範疇の中にあって正統派が多く、それが持ち味だと
「これまでの私の作品は難しいと良く言われてきました。とくに『冬の蛍』以外の作品は結構難しいと言われますので、歌っていただきたいのは勿論ですが同時に聞いて下さい、そんなアピールをしています。私なりに研究もしていて、例えば男性歌手の三山ひろしさんの作品を一通り歌ってみたりとか…、メリハリがありとってもいい勉強になってます」

-カップリング曲「揚羽蝶」は3連のワルツでA面とは異なった魅力が出ていますね。昨年亡くなられた作詞家・下地亜記子先生の作品ですが下地先生との思い出などはありますか
「下地先生とは2回しかお会いしてなかったんですが、オケ録りのときスタジオまで来ていただき色々アドバイスをしていただきました。下地先生からは歌の中で女優を演じられる数少ない一人だとお褒めの言葉をいただき感激しました。歌は上手だけではいけない、歌の中にドラマを作る事を学びました。下地先生の詞の世界は女性の強さが描かれているように思います。これから色々と教えていただきたいと思っていただけに大変残念です。ご冥福をお祈りします」

-お父様からも色んなアドバイスを受けたと聞いていますが・・・
「小さい頃から演歌歌手ではなく何でも歌える歌手になりたいという夢がありました。でも中学に入った頃から演歌一辺倒になりました。カラオケ大会などでトップになる人のほとんどが演歌なので、演歌でないとダメという思いが当時は強かったですね。父からは3年ほど民謡を習いなさいと言われ、先生についてレッスンを受けたこともありました。結果的にはこぶし回りとかいい面も習得しました」

-演歌と言えば和服のイメージが強いですが敢えて洋服にしたのは何か理由が?
「正直、当初は和服と言うイメージも私の中には多少ありましたが、レコード会社の方から“艶歌の妖精”というキャッチフレーズをいただいたこともあり洋服で通しています。ただ、カラオケサークル等のキャンペーンでは和服がいいな、という面もちょっぴりありますね」

-今年の7月でデビュー10周年ですね

「デビューから5年は長いイメージがありましたが、その後は結構早かったかな、そんなイメージですね」

-デビュー10年足らずで既に6枚のアルバムを発売されていますね

「全曲集がほとんどですが、これからはカバー曲を収めたアルバムにも挑戦したいです。それも演歌に拘らず80年代のアイドル歌手の作品も歌ってみたいですね」

-これからの作品について、また目標など
「次の作品も女の情念をテーマに歌ってみたいし、私的には続けてみたいです。でも一方ではこれまで王道演歌が多かったので、チャンスがあれば王道演歌と言われる作品にも再度チャレンジしてみたいですね。これからの目標は花咲ゆき美の名前を知ってもらうのも大切ですが、テレサ・テンさんのようにいつまでも残るような名曲を沢山残したいです」
 

*記者のひとこと*
いつの間にか、若手女性演歌のトップグループに滑り込んだ。それを裏付ける様にこれまでの全作品が所属レコード会社からヒット賞を受けている。決してハデさはないが一作ごとに力を付けているしファンの期待を裏切らない。好調な新曲はこれまで経験したことのない女の情念に真っ向から挑んだ意欲作だ。初めて挑戦する艶歌だけにまだ完璧?とはいかないが努力の後は見られる。表現に濃い目の艶っぽさを彼女なりに一生懸命に出そう、とする様はいじらしい。本人はこの路線をもう少し続けたいらしいが、彼女本来の持ち味は正統派だ。バットの芯にコツンと正確に当て短打を狙うのもいいが彼女には思い切って野心作にトライして満塁ホームランを狙ってほしいね。ステージでは青森弁を話し笑いを誘うなど茶目っ気な一面も見せる。休日はケーキやお菓子作りを楽しんでいる。「ストレスの解消ですかねぇ~」と笑った笑顔に嘘偽りはない。まだ10年ではないか。これからじっくりと盤石な土台作りをすればいい。20周年にはきっと女性演歌陣のトップグループの仲間入りをしているだろう。もう、うっすらとトップグループの背中が見えているではないか。いつまでも気になる歌い手でいてほしいね。

インタビュアー&photo:金丸

 
<主なスケジュール>
* 3月 7日(火)
文化放送公開録音「走れ歌謡曲『演歌フェスティバル』」出演
* 3月22日(水)
NHKラジオ第一「きらめき歌謡ライブ」出演(O.A20:05~21:30)
* 7月 1日(土)
「花咲ゆき美 10周年ディナーショー」開催:東京・パレスホテル立川
*10月 8日(日)
「花咲ゆき美 10周年記念コンサート」開催:東京・日本橋三井ホール

新曲「おんな炎」

花咲ゆき美 オフィシャルサイト
http://www.t-force1.com/profile/hanasaki/index.html