0909_nishikata念願の船村演歌に初めてチャレンジした新曲「焔歌(エンカ)」(作詞:吉田 旺/作曲:船村 徹/編曲:蔦 将包)で新たな飛躍を目指しているキングレコードの西方裕之。シングルに続き間髪入れずにアルバム「船村徹の世界を唄う」を発売し、いま船村演歌一色に染まっている。
「嬉しいというか大変なことになった…」とやや緊張気味にいまの心境を語る西方に会った。

10代の頃から船村徹作品、そしてデビュー曲「北海酔虎伝」の作曲家だった星野哲郎作品は中身がどうであれ買いあさった、と当時を回顧する。中でも海ものには目がなかったらしい。その西方も早いもので来年が丸30周年という大きな節目になる。その記念盤と位置付けるのが今回の新曲だ。

最初の印象はどうだったのか-
「遠花火」もそうだったが今回の新曲は不倫ものなんです。でもこれまで不倫ものは結構歌ってきたんですが、この作品は何となくこれまでの作品とは違ったんです。レコーディングも予想以上にすんなり入れたし、オケ録りのときに仮歌のつもりで歌ったのがOKとなったんです」と、緊張する間もなくカップリングの「若い衆」も一気にレコーディングしたらしい。
一字一句丁寧に魂を込めた渾身の作品と見たが、西方がこれから自分流にどう料理するかでこの作品が生きてくるように思う。気軽な気分で歌えばいいが、気負いは禁物。

8月17日にはニューアルバム「船村徹の世界を唄う」を出した。新曲のほか「別れの一本杉」「おんなの宿」「王将」「柿の木坂の家」など全13曲を収録。
「担当ディレクターが30周年には是非アルバムを、という企画を模索していたようです。選曲についてはバラエティーに富んだ内容にしました。それぞれ思い入れがある作品ばかりですが、気持ちを込めてしっかりと歌ったつもりです。是非聴いて下さい」と温和な顔がさらに緩んだ。

来年はデビュー丸30周年になる。
「正直、実感はないんです。まだまだ攻めている途上でもあるんですが自分ではここまで良くやってきたなぁと思うし、色々節目があったことも確かです。振り返ってみると忘れていたことを思い出すこともありますね。とにかく初心を忘れないようデビュー当時を思い出しながら自分の歌も含め色んな歌を改めて聴いてみたい」。

*記者のひとこと*
今はややふっくらとしているが、デビュー当時の西方は色白(今も色白イケメンだが-)で細身だった。にこやかな表情で物腰も柔らかい。その真摯な姿勢で歌に当たり、技を磨いてきた。その姿勢はこれからも変わらないだろうし、また変わってはいけない。歌に関して言えば表現に彼なりの艶っぽさをにじませながらマイペースな様は彼独特の持ち味である。欲を言えばもう少し喜怒哀楽がほしいネ。来年はもう30周年。船村演歌と出会えたのは運もあるが、30年コツコツと頑張ってきたご褒美と思えばいい。ここらで一気に盤石な土台作りをしてもらいたい。