0824_nonakasaori切ない別れを情感豊かに歌った新曲「別れの桟橋」(作詞:仁井谷俊也/作曲:徳久広司/編曲:丸山雅仁)で新たな飛躍を目指している徳間ジャパンコミュニケーションズの野中彩央里。平成元年にデビュー。再来年は大きな節目となる30周年を迎えそろそろベテランの域に入る。今回の新曲はその30周年を視野に入れた意欲作と位置付け、精力的に動いている。

デビュー当初は若さにモノをいわせはり歌、それも男歌にチャレンジ。生きのいい楽曲で勝負してきたが、20歳になったのを機に女歌へと変身。その皮切りとなったのが恋人形シリーズとして発売し、彼女の代表作でもありカラオケファンの必須曲にもなっている「雪国恋人形」だった。
「16歳のデビューだったので当初は背伸びしないで若さを前面に出していたが、20歳になって女歌で勝負に出ました。今思うと男歌を歌っていて良かった様に思います」と両方の世界観を経験したことが今の歌手生活に大きなプラス材料になっているといいたげ。これまで歌謡曲寄りの作品も歌ってきたが、彼女には王道の艶歌が似合うことが今回の作品で更にそしてより鮮明に証明された。

野中は「徳久先生の素晴らしいメロディーは勿論ですが、作品を引き立てるアレンジにもより歌の世界観を出してもらっています。自分でも本当に納得のいく、そしてイメージ通りの作品になりました。桟橋というより海の波止場のイメージで歌っています」と海の波止場のイメージを描写しながら歌っているらしい。
8月25日で丸27年。これまで年1枚ペースで新曲を発売してきたが、今回の新曲は30周年への布石でもある。

「諦めずに進むことがまず1番だと思います。これまで休むこともなく28年続けてこれたのは周りのスタッフに恵まれたことです。事務所もない時代もありましたが新曲はしっかりと出していただきました。ありがたいことです」とスタッフへの感謝の言葉も忘れない。11月16日には「長年の夢だった」という日本調のカバーアルバムを出すほか、アルバム発売記念ライブを東京・六本木のクラップスで開催する方向で準備中だ。

*記者のひとこと*
デビュー以来休むこともなく、またメーカーも変わらず絶えず演歌界の第一線で活躍してきた背景には彼女の強い意志と豊かな感性、そしてスタッフとの信頼関係があったからこそだろう。彼女の魅力は歌にしっかりとメリハリを付けながらダイナミックに歌い、演じるところにある。小柄だがステージの彼女は実に大きく見える。歌はもちろん演じる姿も聴く側に強烈に詰め寄ってくる。そんな彼女のステージを観ていると「やっぱり歌唱力は大きな武器だなぁ…」そんな思いが脳裏をかすめた。これだけのステージを魅せる女性演歌歌手はそういない。ステージを観た記者の率直な印象である。時代を担う女性演歌界をリードしてもらいたいネ。