0804_inoueyumiko
「長めに引っ張っていきたい」と新曲にかける意気込みをそう語っているのは今年、デビュー13年目に入ったキングレコードの井上由美子。5月11日に発売した新曲「ひとり北夜行」(作詞:円 香乃/作曲:岡 千秋/編曲:伊戸のりお)が好ダッシュを見せている。3曲の候補曲から選んだという同曲はメロ先(メロディーが先に出来る)で「デモテープを聞いた瞬間、これだ…」と叫んだらしい。候補曲を2曲に絞りディレクターを含めたスタッフで色んな角度からディスカッション、最終的に彼女の押しにスタッフが折れた?―話のニュアンスからそう感じた。

「デモテープを聞いて歌いやすい、聞きやすい、これだと胸がキューンとなった。自分の頭の中ではリズムが浮かんでいた」とこの作品との最初の出会いをそう表現する彼女。アレンジャーの伊戸氏には前に前に進んでいくようなリズムにしてほしいと直訴したらしい。結果、理屈抜きに心地いい彼女の思い通りの作品に仕上がった。

デビュー以来、どちらかといえば正統派演歌で押してきただけにそろそろこれまでのイメージを払拭したい、そんな思いが心の隅にあったのだろうか。そうであれば実にタイムリーな作品といえる。

「歌っていてお客さんから“由美ちゃん”の掛け声が自然と入るしお客さんと一緒に楽しめるのもこの作品のウリの部分です。もちろん振付もすぐ自然体でできました」とPRにも熱が入る。
毎月、レコードメーカーから沢山の新作が発売されるが、ユーザーに情報としてしっかり届くのは僅か。 「この作品は一人でも多くの人に浸透させたいとの思いが強いです。自分としてはこれまでの作品より長く地道に根気よくアピールしながらいい結果を出したい」とキャンペーンも貪欲に取り組んでいく考え。

*記者のひとこと*
デビューして13年目に入る。大阪・藤井寺から母親と上京。2人3脚で歌手への道を模索してきた。身長146センチ。背が低いのが彼女の1つのウリでもあり、何かにつけ身長を話題にするが、パンチのある声と笑顔に彼女の魅力がある。そんな笑顔が受け2013年に発売した「高梁慕情」(「恋の川」のカップリング)では岡山県高梁市の「備中高梁“笑顔で伝えたいし”」、2015年に発売した「城崎夢情」では「城崎温泉魅力PR大使」(兵庫県)に委嘱され活躍中だが、今年の8月1日には三重県・四日市市の観光大使にもなった。デビュー当時は紅白にも出たい、母親に家を建てたい、そんな夢があったらしいが、今は1人でも多くの人に夢や癒しを与えられるような存在になりたいのだと胸を張る。まだ10年足らずではないか。焦る必要はない。盤石な基盤を作るのはむしろこれからである。